
工程短縮・CO₂削減・省エネルギーを実現
二次加硫不要ミラブルシリコーンゴム(HCR)
サンプル評価・製品選定のご相談も承ります。
二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムとは?
二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムは、成形後に必要だった二次加硫工程を省略できる高温加硫型シリコーンゴム(HCR:High Consistency Rubber)です。
一般的なミラブルシリコーンゴムでは、乾燥炉による長時間の熱処理(約200℃・2~4時間)が必要ですが、本製品は低分子シロキサンを約95%低減することで二次加硫を不要とし、工程短縮・省エネルギー・CO₂排出量削減・電力コスト削減に貢献します。自動車部品、食品関連、医療機器、電子部品など、幅広いシリコーンゴム成形用途でご使用いただけます。


ミラブルシリコーンゴム(HCR)の基礎知識
ミラブルシリコーンゴム(HCR:High Consistency Rubber)は、高粘度の固形状シリコーンゴムコンパウンドです。ロールミルや混練機で加硫剤を混合し、圧縮成形やトランスファー成形などで加熱硬化(加硫)して使用します。
既存のゴム成形設備を活用しやすいことから、自動車部品、食品関連、医療機器、電子部品など幅広い分野で採用されています。
また、「ミラブル(Millable)」とは、混練機でゴムに加硫剤を加えて練り上げる成形方式を指します。HCRは着色や硬度調整がしやすく、用途に応じた物性設計ができることも特長です。

→ ミラブルシリコーンゴムについて詳しく見る ※ニッシリ加工品サイトに遷移いたします
なぜ二次加硫が必要なのか
加硫とは、ゴムコンパウンドに加硫剤を加えて加熱し、ゴム弾性を発現させる工程です。未加硫状態のゴムは柔らかく変形しやすいものの、加硫によってゴムの分子同士が結び付き、弾性や強度、耐熱性を備えたゴム弾性体になります。
シリコーンゴムでは、通常、成形時に行う一次加硫に加え、成形後に約200℃で2~4時間熱処理を行う二次加硫が必要です。二次加硫では、一次加硫後に成形品内部へ残る低分子シロキサンや有機過酸化物などの残留物を除去し、物性をより安定させます。
二次加硫の目的
- 低分子シロキサンを除去し、電気接点障害のリスクを低減
- 熱処理により物性を安定・向上
- 一次加硫で残った有機過酸化物などの残留物を除去
二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムは、これらの目的を満たしながら二次加硫工程を省略できるため、工程短縮やCO₂排出量削減に貢献します。
二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムの特長
① 二次加硫不要で工程短縮・省エネ
通常のミラブルシリコーンゴム(HCR)は二次加硫工程が必要ですが、二次加硫不要HCRでは乾燥炉による熱処理を省略できるため、製造リードタイムの短縮や省エネルギー化につながります。

➁ 生産工程時間を約90%短縮
信越化学工業株式会社の推奨成形条件(2mm厚シート)では、一般的なHCRと比較して、生産工程時間を約90%短縮できます。二次加硫工程を省略できるため、生産リードタイムの短縮や生産性向上に貢献します。

③ 二次加硫工程のCO₂排出量をゼロに
二次加硫では、乾燥炉を約200℃で2~4時間稼働させるため、多くの電力を消費します。二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムは、この乾燥炉による熱処理が不要なため、二次加硫工程で発生するCO₂排出量をゼロにできます。製造工程の脱炭素化や環境負荷の低減に貢献します。
二次加硫時間とCO₂排出量の関係(ミラブルシリコーンゴム)

お使いの乾燥機条件から、CO₂排出量・電力コストの削減効果を試算できます。
→ CO2排出量削減シュミレーションをする ※信越シリコーンWEBサイトへ遷移いたします
④ 低分子シロキサンを約95%低減
一般的なミラブルシリコーンゴムでは、低分子シロキサンを除去するために二次加硫が必要です。本製品は、製造時に低分子シロキサンの含有量を約95%低減しているため、成形後の二次加硫工程を省略できます。これにより、工程短縮や省エネルギー化に加え、製造コストの削減にも貢献します。

⑤ 乾燥機不要で最大約27㎡の省スペース化を実現
二次加硫用の乾燥炉が不要になるため、設置スペースを有効活用できます。また、乾燥炉の清掃や点検などのメンテナンス負荷も軽減できます。640~4800Lクラスの乾燥炉では、約11~27㎡の設置スペース削減が期待できます。

※信越化学工業株式会社による試算
製品ラインアップ
二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムは、硬度・密度・引張強さ・伸びなどの物性に応じて複数のグレードをご用意しています。用途や成形条件、必要な物性に応じて最適な製品をご提案いたします。詳しい仕様や選定については、お気軽にお問い合わせください。

成形条件や用途に合わせて最適な製品をご提案します
食品・医療・電子部品・自動車部品など、用途や成形条件に応じた最適な二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムをご提案します。
用途例
二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムは、耐熱性・耐候性・柔軟性・低分子シロキサン低減などの特長を活かし、医療・食品・自動車・電子部品など幅広い分野で採用されています。
- 医療・ヘルスケア用品(哺乳瓶の乳首、医療用パッキン、カテーテル部品など)
- マリンスポーツ用品(ゴーグルマスク、シュノーケル、ダイビング用品など)
- 食品接触用品(食品機械用パッキン、食品容器、キッチン用品など)
- 自動車部品(コネクターシール、Oリング、ガスケット、エアバッグ基布コーティングなど)
- 電子部品・電気部品(コネクター、イヤホン、防水シールなど)



よくある質問(FAQ)
二次加硫とは、一次加硫後のシリコーンゴムを二次加硫炉(乾燥炉)で約200℃・2~4時間熱処理する工程です。低分子シロキサンや加硫剤の分解物などを除去し、物性の安定化や耐熱性の向上を目的として行われます。
二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムは、製造時に低分子シロキサンを約95%低減したシリコーンゴムコンパウンドです。そのため、通常必要となる二次加硫工程を省略でき、工程短縮や省エネルギー、CO₂排出量削減に貢献します。
低分子シロキサンとは、シリコーン製品の製造時に生成される揮発性のシロキサン化合物です。電子部品の接点障害や製品品質への影響が懸念されるため、一般的なミラブルシリコーンゴムでは二次加硫によって除去します。
HCR(High Consistency Rubber)とは、高粘度の固形状シリコーンゴム(ミラブルシリコーンゴム)のことです。混練機で加硫剤を混合し、圧縮成形やトランスファー成形などで加熱硬化して使用します。
一般的なミラブルシリコーンゴムは、成形後に二次加硫工程が必要です。一方、二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムは、低分子シロキサンを約95%低減しているため、二次加硫工程を省略でき、工程短縮・省エネルギー・CO₂排出量削減に貢献します。
導入をご検討の方へ
二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムについて、ご成形条件や用途に応じた製品選定が可能です。
■メーカー情報
二次加硫不要ミラブルシリコーンゴムは信越化学工業株式会社の製品です。
株式会社ニッシリは、信越シリコーンの特約店として用途・施工条件に応じた製品選定や技術的なご提案が可能です。
製品詳細や技術情報はメーカー公式サイトでもご確認いただけます。
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