電気電子部品に使用される液状シリコーンゴムの接着剤・シール材は1液タイプと2液タイプに大別されます。耐熱性・耐寒性や電気特性等に優れ、被着体との接着性や作業性・保管条件などに応じて幅広い製品タイプから選択できます。

電子機器は水や埃に弱く、特に屋外用途の製品には高い防水性、密閉性、耐衝撃性、耐候性などが求められます。内部の構成部品をケースで囲い、液状シリコーンゴムでポッティング（封止）を施して保護することで、電子機器の耐久性や長期信頼性を高めます。

鉄道架線に流れる高圧電流の電圧調整に必要な装置が変圧器（トランス）です。電圧調整時には変圧器内部のコイルに多くの熱が発生し、その際の冷媒用としてシリコーンオイルが使用されます。耐熱性の他にも、難燃性・低温時の流動性・耐久性・引火点の高さ（安全性）など、他のオイルに比べて優れます。

パソコン・TVのリモコン・電卓などに使われるキーパッドはライフサイクルが長く、長期での耐久性が求められます。シリコーンゴム（ミラブルタイプ）は他のゴム製品に比べ、変形が少なく、カラーを調整でき、量産に対応できるため広く採用されています。

電子部品内部の半導体デバイスの発熱は、動作の遅れや故障に繋がります。発生した熱を外部の筐体やヒートシンクに伝える役割を放熱シリコーン（シール材・封止材・グリース・シートなど）が担っています。

電磁波は電子機器の誤作動や故障に悪影響を及ぼします。シリコーンゴムは、フィラーの添加によって電磁波吸収性を付与できます。静電気防止のため、導電性のあるシリコーンゴムも各種機器の安定動作に役立っています。スマートフォンの傷つき防止に使用されるシリコーンレジンのハードコート剤も無くてはならない存在です。

シリコーン熱収縮チューブは、大きなものでは半導体製造装置、小さいものでは家電などの各種ケーブルの被覆や端末処理・絶縁対策に使用されています。ホットエアーガンなどで簡単に被覆でき、サイズも豊富です。

身近なウェアラブル製品では、ディスプレイの貼り合わせや、各種センサーの固定や保護に硬化収縮の少ないUV硬化タイプの液状シリコーンゴムが採用されています。カラフルなシリコーンラバーバンドは身体にも馴染みやすく、水洗いも可能です。

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